溶解処理できない物って?機密文書廃棄のNG

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溶解処理できない物って?機密文書廃棄のNG

企業活動を進める上で避けられないのが機密文書の廃棄です。適切な処理を行わないと、情報漏洩という重大なリスクに直面することになります。そこで、重要視されるのが溶解処理という技術です。この方法は、文字通り紙を水に溶かすことにより、繊維状に戻してリサイクルへとつなげるものです。

溶解処理は、機密書類を段ボール箱ごとパルパーと呼ばれる機械に入れ、水とともに攪拌することで紙を原状に戻す手法です。このプロセスはシュレッダーによる処理よりも手間がかからず、リサイクルが容易な点で優れています。また、CO2排出がないため、環境に優しい方法としても知られています。

しかし、すべての文書が溶解処理に適しているわけではありません。処理が可能なのはコピー用紙や上質紙、再生紙などの一般的な紙類です。また、ホチキスの芯やクリップなどの金属小物は、処理の過程で自然と分別されるため、混入しても問題ありません。

一方で、カーボン紙や感熱紙、昇華転写紙、感熱発泡紙、写真や合成紙などは溶解処理に適していません。これらの素材はリサイクルプロセスで問題を引き起こすことがあるため、禁忌品とされています。例えば、カーボン紙に含まれるインクがリサイクルされる紙製品に色を付けたり、感熱紙が加熱時に色を発したりすることがあります。これらはリサイクル品質を低下させる原因となるため、注意が必要です。

このように、文書廃棄においては、溶解処理ができるものとできないものをしっかりと区別し、適切な方法で処理することが企業の社会的責任と言えるでしょう。環境に配慮しながら情報の安全を守る、そのバランスを取ることがこれからの企業にとってますます重要になってきます。

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